伊豆 修善寺に古くから伝わる伝統的な和紙「修善寺紙」

紙谷和紙工房では、その歴史をつなぎ、昔ながらの方法で修善寺紙を作成しています。


修善寺紙の起源は明確ではありませんが、一説によると平安時代ごろから漉かれはじめ、約1000年にわたる歴史を持つともされています。

鎌倉時代には、平家物語の中にその名が登場したと言われていたり、江戸時代には、として徳川家康が御用紙に採用したとも言われています。

明治時代から大正時代にかけて、洋紙技術の渡来により生産を中止した歴史がありますが、その後地元住民の熱い思いのもと活動を再開。
主に地元小中学生と卒業証書をつくる活動を行ってきました。

その後和紙工房会員の高齢化に伴い、数年間活動を休止していましたが、2021年9月に後継者として舛田が参画。
現在は地元住民協力のもと、休耕田を活用しながら和紙原材料の栽培を行い、その材料を使用した和紙の作成製品の開発販売までを一貫して行っています。
また、工房の見学和紙漉き体験も積極的に受け入れをし、和紙文化を広める活動にも取り組んでいます。

修善寺紙のIdentity「三椏」

現在我々の作っている和紙の原材料は、楮(コウゾ)と三椏(ミツマタ)の2種類ですが、中でも三椏を使用したこの地の紙は全国的にみても歴史が深く、修善寺紙の特徴ともいえます。

和紙の原材料として最も一般的に使われる材料は「楮(コウゾ)」。楮は繊維が10mm程度と長いため、繊維感のある見た目や丈夫さなど、THE和紙!という見た目と機能の紙が仕上がります。

それに対して我々が最も多く使用する三椏は、繊維が3mm程度と短めで、太さもやや細いとされています。
そのため楮紙に比べると丈夫さには劣りますが、しなやか独特なツヤのある風合いを感じることができる紙となります。

また文字を書く際には、長い繊維に沿って滲みが出やすい楮紙に対して、三椏紙は紙にすっと吸い込まれるような独特の書き心地が味わえます。

和紙は洋紙とは違い、そのほぼすべての工程が手作業で行われます。
そして使われる材料はすべてが自然のもの
それでいて「洋紙は100年、和紙は1000年」といわれるように、時代を超えて長い期間残るものです。
持続可能性という意味ではこれ以上ない素材です。

風合いを「感」じることのできるものづくりに

独特の墨馴染みを「書」いて表現する書や絵に

あなたが後世まで「残」したいすべての作品に


是非、修善寺紙を。

職人紹介

舛田拓人 Takuto Masuda

富山県富山市出身。 新潟大学大学院卒業後、大阪のスポーツメーカーにて勤務。 大好きなサッカーの仕事にも関わらず、人生が豊かになっていかないことへの違和感を感じ、伝統工芸の世界へ転身することを決意。 現在は紙谷和紙工房を拠点に、世界へ修善寺紙を広めるべく挑戦を続ける。

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